29 Jan 2019
Facebookに、Amazing Geologist(驚きの地質学者)というページがあります。
とびきり美しい鉱物の画像やおもしろい記事の翻訳を
ときどきご紹介したいと思います。
ぜひ目の保養に!
ご一緒にうっとりしましょう~
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インクルージョンとは何か
(以下、ざっくり記事の翻訳です)
レインボー・ラティス・サンストーン、Mud Tank(オーストラリアのニューテリトリー)
Photo © Kathy Kirk
インクルージョン(内包物)とは、鉱物が成長する過程で内部に取り込まれたものです。
通常は、ほかの鉱物や石が取り込まれますが、水、気体、石油などが内包されることもあります。
アンバー(琥珀)には、虫や植物が内包されることもあります。
タンザナイトが針状になったインクルージョン
photo: Dawid Godziewski
インクルージョンのタイプ
液体のインクルージョン
成長の過程で液体が取り込まれたものと、鉱物の成長後に液体が侵入したものがあります。
インクルージョンは、鉱物の成長や成長した環境について、貴重な情報を与えてくれます。
気体のインクルージョン
液体のインクルージョンと同様に、成長過程で取り込まれる場合や後から侵入する場合があります。
また、気圧や温度の変化で発生することもあります。
固体のインクルージョン
固体のインクルージョンは、さらに複雑な状況で発生します。
もともとそこにあった結晶(液体に浮かんでいるなど)が、大きな結晶に取り込まれる場合、穴のある壁に沿って成長した結果、取り込まれる場合、液体や気体の一部が結晶した場合、温度や気圧の変化で結晶/再結晶が起こった場合など、さまざまです。
エチオピアのWeloオパールに見られるファントムインクルージョン
Credit: Castelltack
宝石という視点
インクルージョンは、宝石の価値を決める重要な要素です。
ダイヤモンドなど、石のクラリティを左右するインクルージョンがあると、石の価値は下がってしまいます。
一方で、スターサファイアなど、価値を上げるインクルージョンもあります。
珍しいカルサイトファントム(Verchniy Mine、Primorskiy Kray、ロシアの極東部)
Credit: Heritage Auctions
ファントムクォーツ(おそらく、二次的銅鉱物)
レインボーのエチオピアオパール
Credit: OpalAuctions
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一般的に、
インクルージョンって「インクルージョンがあります、ごめんなさい」
みたいな扱いですよね。
でも、石の歴史を物語るものでもあります。
「このインクルージョンはどうやって出来たんだろう?」
と考えれば、また違った見方ができるのではないでしょうか。
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