22 Apr 2019
米国地質学界(http://www.geosociety.org/)に掲載された論文の抜粋があったので、翻訳してみました。
出典:https://www.geologyin.com/2015/03/lightning-plus-volcanic-ash-make-glass.html?fbclid=IwAR04wTd8canBcnwuFu5twqQjBO3PBQTCrHHv9CXVOe3a4PQjFuBCIGYykyw
アンダラクリスタルってどうやってできるの?
Kimberly Genareau氏らの論文で、
火山雷によって、地質堆積物の中にガラスの塊が生成されるメカニズムがはじめて明らかになった。
閃電岩(フルグライト:落雷によって溶けた砂や土が飛び散って、素早く冷えて固まった岩石)の存在は、落雷という自然現象によって地質物質が溶解し(溶融灰)、ガラスが生成される直接的な証拠となる。
落雷による火山性の塊は、落雷によって火山灰が高温になり、球状ガラスに変化することで生成される。
このようなガラスの塊は、2009年3月23日に噴火したアラスカのリダウト山と、2010年4月から5月に噴火したアイスランドのエイヤフィヤトラヨークトル山の2箇所で発見されている。
いずれも、噴火で激しい落雷が報告されていた。
ガラスの塊には、表面が滑らかなものや、孔やクラックが見られるものがある。
孔やクラックは、内部から外部への膨張によって発生した可能性がある。
火山灰が付着した高圧絶縁体で発生するフラッシュオーバーのメカニズムを調査した結果、放電による高熱からガラスの塊が生成されることが確認されている。
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もうちょっと説明
火山が噴火すると、飛行機が欠航しますよね。
これは、火山灰がエンジンに詰まって飛べなくなるからですが、
もう1つ理由があります。
それは、静電気。
火山灰は帯電しています。
そこから静電気が発生し、飛行機の電気系統を狂わせてしまうのです。
火山灰が帯電しているから、雷が発生するんですねー。
火山灰の細かい粒子がぶつかり合って帯電するわけなのですが、
その電荷は短時間でなくなってしまうわけではなく、
何十時間も残ることが実際に測定されています。
火山灰は、「灰」という文字がついていますが、
木や紙を燃やしたいわゆる「灰」ではありません。
地球内部にある液体のマグマが発泡したもので、これがガラスの成分です。
つまり、火山灰は、こまかーーーいガラスの粒。
元のマグマの成分によっていろんなものがあります。
現在、アンダラクリスタルが見つかっているのは、
シエラネバダとインドネシアのみです。
もしかしたら、
アラスカやアイスランドにもあるんじゃないかなぁ~なんて思います。
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